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2008/10/03

BERCドラッグレース2008 Rd.3・その3

8月17日のBERC第3戦から。



 路面が乾くのを待って11時スタート、この影響で全クラスが2回ずつのタイムアタックで順位を決めることになりました。

 国内最高峰の位置づけになるPB=プロストックバイククラスのみ、2回目(2ヒート目)出走直前に再度の降雨で1回勝負となりました。そのPBクラス、ここまで2連勝の#1中村圭志選手(レッドモーター)のエンジン始動→バーンナウト(リヤタイヤを暖めます)→ドライホップ(スタート練習)→スタート〜走行の模様。
 ドライホップでスタート感触を確かめて、予想と異なる場合はランチ(スタート回転リミッター)の回転数設定を変えたりで対応します。中村選手は過去の膨大な走行データをファイリングして、その都度の気温や路面温度、湿度やグリップで近いセッティングから合わせていきますが、今回はそれに倣うだけでなく、“それ以上”を求めてあえてセッティングを変更。その結果、ひとりだけ4.9秒台のタイムをたたき出して3連勝を飾りました。

 スタート直後からほんのわずかフロントが浮いている状態、スムーズなエンジン音は、攻めのセッティングが当たっていたことを物語ります。

2008/10/02

BERCドラッグレース2008 Rd.3・その2



 さて、最初のZ750FX改1105ccはストリートバイクのSS/Bクラス。1/8マイルのタイムでSS/B1(6.500〜7.499秒)とSS/B2(7.500秒以上)に分かれてます。今回はSS/B2はアプリリアRS250の中村進さんがひとり。ほかはSS/B2クラスで、X4やVMAX、CBR1100XXあたりに、Z系もまだまだ多いところ。

 青のX4+津波古靖さんは1/4マイルで9.1秒というタイムも出すほどで、ウイリーバーあり/なし等、多彩なバイクが見られるクラスになっています。
 
 なおBERCではSS/Bクラスはトーナメントでなく3回走行でのベストタイム制を採っていて、今回は雨のため2回走行になりました。

2008/10/01

BERCドラッグレース2008 Rd.3・その1



MFJドラッグレースライセンス(受講で取得可能)が必要なSBクラスでポイントを得て昇格するのがSB/EX(ストックバイク・エキスパート)クラス。ここでポイントを重ねてPBに昇格する、また規定上PBに出られないマシン(現状インジェクション車など=#52沼田まこと選手のマシン)も集うクラスとなります。

 2008年のBERCはPB以外はこのもてぎまでの全3戦で、SB/EXはH-D・V-RODデストロイヤー(1300cc)に乗る#54横田正彦と白のスズキRG500Γ改(499cc)に乗る#62二ツ町修一の両選手が480点ずつの同点。

 ここの順位次第でチャンピオンが決まる状態でした。マシンも60度V2と2ストスクエア4と、国内ドラッグでは異色。これに初戦鈴鹿の優勝者#74村川努(紫のZX-11ボディ+Z改1507ccエンジン)、2戦目もてぎ優勝者#72松浦義弘(銀色のGSX-R1100ボディにGSX改エンジン)各選手の絡む戦いになりました。

 優勝したのはここまで挙げた誰でもなく、これまで苦しんできた#74木村栄志選手(赤×白のWinstonカラーにGSX改エンジン)が5.4秒台をマーク。
#1中村選手らのアドバイスを受けてセッティングが決まっての結果は、PBに入れても4位に入れるタイム。自身嬉しい初優勝。

 そしてチャンピオンは、#62二ツ町が6位、#54横田が5位で、わずか10点差で横田選手の手に渡りました。

2008/08/10

2008 BERC・PBへの登竜門クラス

2008年BERCドラッグレーシング・チャンピオンシップシリーズ
第2戦・ツインリンクもてぎ・スーパースピードウェイより。



BERC=ビッグエンドレーシングクラブのドラッグレースにはストリートバイクベースのクラスもある。「SD」(ストリートドラッグ)クラスはハヤブサやZX-12R、ZX-14をベースに〜30万円程度の改造費用でと作られたクラス。実際はウイリーバーなし、リヤサスありの市販車によるトーナメントのクラスと考えるのがよさそう。今ならまだ参加台数も少なく、ねらい目か。後半の「SB/EX」(ストックバイクエキスパート)クラスは、PBへの登竜門。排気量無制限以外はPBと同じレギュレーションで、ライセンスを取ってSB(ストックバイク)から始めたライダーがポイントを取って昇格してくるクラス。今回の決勝はGSX系エンジンにめっき外装の松浦義弘選手vsハーレーV-RODデストロイヤー(市販ドラッグマシン)の横田正彦選手。

2008 BERC #3 堂免選手

2008年BERCドラッグレーシング・チャンピオンシップシリーズ
第2戦・ツインリンクもてぎ・スーパースピードウェイより。



2007年全日本ランキング3位の堂免英二選手(アドバンテージ/Do.レーシング)はZX-11ボディから分かるようにカワサキZ系エンジンベースの2バルブ1507ccエンジンを使用。堂免選手はここもてぎでは国内に4人しかいない1/8マイル4.9秒台(ほかに#1中村、#2阿部、篤孝彰の3名)記録者のひとりで、毎戦九州は福岡から遠征してくる。地元オートポリスでのゼロヨンフェスティバルでは向かうところ敵なしの存在。スタート時のチーフクルー、井ノ上浩二郎さんの役割は1)ライン読み 2)そのラインにまっすぐマシンが乗っているか確認 3)ライダーを落ち着かせつつラインに着ける 4)スタート準備完了をライダーに教える(シールドを閉めて腰をポンポンと叩く) 5)マシン右横のデータロガースイッチを入れる(ロガーの記録時間が30秒程度なので、最後に入れる) 6)走りを見る……と、けっこう多いんです。もちろん走行インターバルには送風機を当ててエンジンを冷やします。

2008/08/09

2008 BERC #4 鈴木選手

2008年BERCドラッグレーシング・チャンピオンシップシリーズ
第2戦・ツインリンクもてぎ・スーパースピードウェイより。



手前左レーンに2006年全日本ランキング3位、2007年4位の#4鈴木克佳選手(GPクラフト)、奥側右レーンに#6山岸久敏選手、のスタートシーン。両車ともスズキ系2バルブ1507ccエンジン+レクトロンキャブ等車両構成こそ似ているが、スタート時の回転数設定(ドラッグレース、とくにPBでは全開スタート、クラッチ一気つなぎなので、スタート時に最適トラクションになる回転数を自分で電気的に決めることができる。2段階回転リミッターになるので“2ステージ”“ランチ[launch]”とも)やスタートタイミング等で差が出てくる。その様子も音で分かるかも。スタートは2本の光電管ラインを両車が切ることで立ち会い成立→スターター(真ん中にいる人)がスタートボタンを押す→スタート、となります。

2008/08/08

2008 BERC #7 湧口選手

2008年BERCドラッグレーシング・チャンピオンシップシリーズ
第2戦・ツインリンクもてぎ・スーパースピードウェイより。



北海道Pokka等のサポートを受けて北海道から全日本PB=プロストックバイクに挑む湧口文康選手(Youplex)。自己最高位は2008年鈴鹿での2位等、'07-'08年の心境著しい選手。カウルはカワサキZX-7Rの格好をしたFRP製で、前半分と後ろ半分の構成。エンジンはカワサキ系2バルブ1507cc。ちなみに全日本戦は一般サーキットのメインストレートを使った1/8マイル設定のコースで開催され、このもてぎではスーパースピードウエイ(オーバルコース)の逆回りを使うためスタート部が若干左から右に向けて傾斜している。このスタートシーンでは湧口選手が直前にエンジンストール。ただBERCでは1回のみの再始動が認められていて、スタートタイミングまでにぎりぎり間に合って再スタートできたという例です。外部スターターを持ってくるのに時間がかかるとタイムアウトを取られてリタイヤ、にもなります。

2008 BERC #12 吉田選手

2008年BERCドラッグレーシング・チャンピオンシップシリーズ
第2戦・ツインリンクもてぎ・スーパースピードウェイより。



全日本プロストックバイククラスで唯ひとりネイキッドスタイルのボディで戦う千葉の#12吉田茂徳選手(TEAM LOG DESIGN)。奥側の対戦相手は#22高浜重也選手(Riptide/北海道)で、こちらも両車ともカワサキ系2バルブ1507ccエンジンを使いながら、奧の高浜選手はZX-11ボディ、#12吉田選手はZ1000Mk.IIイメージのスタイルと、見た目も異なっていることに注目。ネイキッドスタイルの場合、実際に点灯はしなくていいけれどヘッドライト相当部分も装着の必要があります。スタートの瞬間の速さ、とくと見て下さい。

2008/08/07

2008 BERC #2 阿部 巌選手

2008年BERCドラッグレーシング・チャンピオンシップシリーズ
第2戦・ツインリンクもてぎ・スーパースピードウェイより。



2005/2006年の2年連続全日本ドラッグレース/プロストックバイクチャンピオン、株式会社 阿部組阿部 巌選手のスタートシーン。リヤサスなし、ウイリー防止のウイリーバー装着、15インチ径ホイールに履いた約10インチ幅のドラッグスリックタイヤは、すべてがタイムを出すためのもの。GSXベースの2バルブ1507ccエンジンのパワーは300ps超で、日本では仙台にしかない1/4マイル専用コースでは7.4秒台の国内最高区間タイムをマーク。チーフクルーは実兄の雄幸さんが務めていて、雄幸さんのライン読みは国内随一。彼が呼んだラインを参考にする選手も多いんです。

2008/08/06

2008 BERC #1 中村選手

2008年BERCドラッグレーシング・チャンピオンシップシリーズ
第2戦・ツインリンクもてぎ・スーパースピードウェイより。



1998/1999/2001/2003/2004/2007年の6度(BERCでは1997年を含めて7度)の全日本ドラッグレース/プロストックバイクチャンピオン、レッドモーター中村圭志選手の走り。
GSX1100Sのケースを元にした1507cc 2バルブエンジンはクランク軸に直接外からスターターを宛ててエンジンスタート→リヤタイヤを空転して温めるバーンナウト→1回のドライホップ=スタート練習を経て、本スタート。ココもてぎでの1/8マイル(約201m)区間タイムは4.9秒強。対戦相手は最初が#8藤本桂一選手、次が#13小田倉一夫選手、最後が2008第2戦の決勝戦、#2阿部選手と。阿部選手が好ダッシュ、中村選手はエンジンから異音がして途中で止める……けれど、この時点で阿部選手がフライング(レッドライト/ファール)で、中村選手が連勝を決めた。走行の合間約20-30分には、クラッチをバラして洗浄→チェック→組み付けや、ギヤレシオ変更、タイヤエアやウイリーバー高さ、スタート回転数等セッティング変更をする様子も見られます。